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瓦のコーキングで雨漏り悪化?南国市・築60年和型スレート屋根の部分ルーフィング交換

  • 代表村山の現場ブログ

皆さんこんにちは。高知の屋根工事店・村山瓦です。
今回は、南国市で「屋根から雨漏りしている」とご相談をいただいた現場のお話です。

調査にうかがうと、屋根は築約60年の和型スレート。そして雨漏りしている部分の瓦のまわりには、お客様ご自身で打たれたコーキングがぐるりと埋められていました。
「なんとか自分で止めようとした」というお気持ちは、現場に出ている私たちには痛いほどよくわかります。ただ、瓦屋根のコーキングは、場所を間違えると雨漏りを止めるどころか水の逃げ道をふさいでしまうことがあります。

この記事では、実際の現場で見えたことをもとに、

  • 築60年の和型スレート屋根で雨漏りが起きた本当の原因
  • 瓦まわりのコーキングがなぜ逆効果になりやすいのか
  • ご予算に合わせて選んだ「部分的なルーフィング交換」という修繕方法

を、屋根屋の目線でわかりやすくお伝えします。

南国市・築60年 和型スレート屋根の雨漏り調査

ご相談内容は「屋根からの雨漏り」

お客様からは「雨が降ると部屋の天井から水が落ちてくる」とのご相談でした。雨漏りは屋根だけでなく、天井材や柱、断熱材まで傷めてしまうため、早めの原因特定がとても大切です。

屋根材は「和型スレート」

屋根に上がって確認すると、屋根材は和型スレートでした。見た目は日本瓦(粘土瓦)のような波形ですが、素材はセメント系。高知でも昭和の時代に建てられたお住まいでよく見かける屋根材です。

築約60年ということもあり、表面の塗膜はすっかり落ちて色あせ、ところどころ欠けや反りも見られました。和型スレートは粘土瓦に比べて素材そのものが水を吸いやすく、塗膜が切れた状態が長く続くと劣化が一気に進みます。

雨漏り箇所のまわりにはコーキングが…

そして雨漏りしている真上あたりの瓦をよく見ると、瓦の周囲がぐるりとコーキングで埋められていました。お話をうかがうと、お客様ご自身が屋根に上がって補修されたとのこと。

雨漏りが続くと「とにかく隙間をふさげば止まるはず」と考えてしまうのは自然なことです。ですが、屋根の上は滑りやすく、勾配もあり、築年数が経った屋根材は踏むと割れることもあります。屋根に上がっての作業は本当に危険ですので、どうか無理をなさらないでください。

天井裏で見つけた「破れたルーフィング」

屋根の上だけで判断せず、室内側からも確認させていただきました。天井裏から屋根の裏側を見てみると、屋根材の下に敷かれている防水シート――ルーフィングが破れているのがはっきりわかりました。

雨漏りの「本当の原因」はルーフィングの破れ

ここが今回の現場でいちばんお伝えしたいポイントです。
屋根は「屋根材」と「ルーフィング」の二重の構造で雨を防いでいます。屋根材の隙間から多少の雨水が入り込んでも、その下のルーフィングが水を受け止め、軒先へ流してくれる仕組みです。

つまり、雨が室内まで落ちてくるということは、ルーフィングが役目を果たせなくなっているということ。築60年となると、ルーフィング自体が硬くなったり、破れたりしているのはめずらしいことではありません。

表面をふさいでも、下の破れは直らない

今回のように瓦のまわりをコーキングでふさいでも、その下のルーフィングの破れはそのままです。表面の隙間をふさいで一時的に水の入り方が変わっても、根本の「防水の層」が傷んでいる以上、雨漏りは繰り返してしまいます。

瓦まわりのコーキングが雨漏りを悪化させる理由

現場では、良かれと思って打ったコーキングが原因で雨漏りが悪化しているケースを本当によく見かけます。理由は大きく3つあります。

理由1:瓦の重なりは「水の通り道」だから

和型スレートも粘土瓦も、上の瓦と下の瓦を重ね合わせ、その重なりの隙間を伝って雨水を下へ流す構造になっています。屋根材の下に入り込んだ水も、この隙間から外へ抜けていきます。
ここをコーキングでふさいでしまうと、入った水の出口がなくなり、屋根材の下に水が溜まってしまいます。

理由2:溜まった水が別の場所から入り込む

行き場を失った水は、毛細管現象などで横や上へと回り込み、それまで漏れていなかった場所から室内に入ることがあります。「コーキングしたら、今度は別の部屋で雨漏りが始まった」というご相談は、実はとても多いのです。

理由3:湿気がこもり、下地が傷む

屋根の内部は、ほどよく空気が動くことで乾く仕組みになっています。隙間をふさぐと湿気が抜けにくくなり、ルーフィングやその下の野地板(屋根の下地板)、瓦を引っ掛けている桟木(さんぎ)が湿ったままになって、腐食が進みやすくなります。

私たち村山瓦では、雨漏り修理では「どこから水が入り、どこへ抜けるのか」を見極めることをいちばん大切にしています。ふさぐべき場所と、ふさいではいけない場所を見分けるのが、屋根屋の仕事です。

ご予算に合わせた提案「部分ルーフィング交換」

理想は葺き替え、でも現実にはご予算もある

築60年の和型スレート屋根で、ルーフィングも傷んでいる――屋根全体のことを考えれば、屋根材もルーフィングもすべて新しくする葺き替えがいちばん安心です。

ただ、屋根工事は決して小さな出費ではありません。お客様と話し合うなかで、「まずは今起きている雨漏りを確実に止めたい」というご希望をうかがいました。

今回の提案:雨漏り部分のまわりだけルーフィングを交換

そこで今回ご提案したのが、雨漏りしている部分のまわりだけ屋根材をめくり、ルーフィングを新しく取り替える修繕工事です。

  • 原因であるルーフィングの破れを、根本から直せる
  • 工事範囲を絞るので、葺き替えより費用を抑えられる
  • 屋根材をめくったときに、野地板や桟木の傷み具合も直接確認できる

表面にコーキングを足すだけの「その場しのぎ」ではなく、限られたご予算の中でも雨漏りの原因そのものに手を入れる。これが今回の現場で私たちが大事にした考え方です。

部分補修のメリットと、あわせてお伝えしたこと

一方で、部分補修でカバーできるのはあくまで工事した範囲です。屋根全体のルーフィングは同じだけ年数が経っていますので、将来ほかの場所から雨漏りする可能性はゼロではありません。
このことも正直にお伝えしたうえで、「今回は部分補修で雨漏りを止め、今後の状態を見ながら葺き替えも検討していく」という段階的なメンテナンス計画をご提案しました。

部分ルーフィング交換の工事の流れ

一般的な部分ルーフィング交換は、次のような流れで進めます。

1.コーキングの撤去と屋根材の取り外し

まず、瓦まわりに打たれたコーキングをていねいに取り除きます。そのうえで雨漏り部分の周辺の屋根材を、割らないよう慎重に取り外していきます。年数の経った和型スレートはもろくなっているため、ここは職人の経験がものを言う工程です。

2.下地(野地板・桟木)の確認と補修

屋根材をめくると、ルーフィングの下にある野地板や桟木の状態が見えてきます。長く雨水を受けていた部分は腐っていることも多く、傷んでいる場合は部分的に新しい材料へ取り替えます。

3.新しいルーフィングを敷く

古いルーフィングを撤去し、新しいルーフィングを敷き込みます。部分交換でいちばん重要なのが既存のルーフィングとの重ね方です。水は上から下へ流れますので、新旧のつなぎ目は必ず水が流れる向きに合わせて重ね、つなぎ目から水が入り込まないように納めます。

4.桟木の取り付けと屋根材の復旧

桟木を取り付け直し、取り外した屋根材を元に戻していきます。割れていたものや傷みの激しいものは交換を検討します。和型スレートはすでに製造されていない形状も多いため、使える材料をできる限り再利用しながら、水の流れを妨げない本来の納まりに戻します。

知っておきたい和型スレートとルーフィングの基礎知識

和型スレート(厚型スレート)とは

和型スレートは、セメントと砂を主原料にした厚みのある屋根材で、「厚型スレート」や「セメント瓦」とも呼ばれます。日本瓦に似た波形の形状が特徴で、昭和の住宅で多く使われました。

粘土瓦と違い、素材そのものに防水性はほとんどなく、表面の塗装で水をはじいています。そのため塗膜が劣化すると水を吸いやすくなり、吸水と乾燥をくり返すうちに、ひび割れ・欠け・反りが起こりやすくなります。
現在は製造しているメーカーがほとんどなく、同じ形の屋根材を新品で手に入れるのが難しい点も、修理を考えるうえで知っておきたいポイントです。

ルーフィング(防水シート)の役割と寿命

ルーフィングは、屋根材の下に敷かれた防水シートで、雨漏りを防ぐ最後の砦です。屋根材が「一次防水」、ルーフィングが「二次防水」という役割分担になっています。

ルーフィングの耐用年数は種類や環境によって差がありますが、古い住宅で使われてきた一般的なアスファルトルーフィングは、20年前後で劣化が目立ちはじめるといわれています。現在の改修工事では、伸縮性や耐久性に優れた改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)など、より長持ちする材料を使うのが一般的です。

屋根材が無事でも雨漏りは起こる

「瓦が割れていないのに雨漏りする」というご相談も少なくありません。その多くは、今回のように屋根材の下のルーフィングが寿命を迎えていることが原因です。外から見えない部分だからこそ、築年数が経ったお住まいは一度専門家の点検を受けておくと安心です。

雨漏りの修理方法の選び方

雨漏りの修理は、屋根の状態とご予算に応じて主に次の3つから考えます。

  • 部分補修:雨漏りの原因箇所がはっきりしている場合に有効。費用を抑えやすい。
  • 葺き直し:既存の屋根材を再利用し、ルーフィングや下地を新しくする方法。
  • 葺き替え:屋根材・ルーフィング・下地をすべて新しくする方法。長期的な安心感がいちばん高い。

どれが正解かは屋根ごとに違います。だからこそ、屋根の上と天井裏の両方からしっかり調査し、原因を特定したうえで選ぶことが大切です。

よくあるご質問

Q.雨漏りしている場所に、自分でコーキングをしても大丈夫ですか?

A.おすすめしません。瓦の重なり部分は雨水の出口にもなっているため、ふさぐと水が溜まって別の場所から漏れたり、下地が傷んだりすることがあります。何より屋根の上での作業は転落の危険があります。応急処置が必要な場合も、まずはご相談ください。

Q.すでにコーキングをしてしまいました。どうすればいいですか?

A.ご安心ください。今回の現場のように、コーキングを撤去して本来の納まりに戻すことができます。ただし、ふさいだ状態が長く続くと下地の傷みが進むことがあるため、早めの点検をおすすめします。

Q.築60年の屋根でも部分補修で直りますか?

A.雨漏りの原因箇所が特定でき、下地の傷みが限られた範囲であれば、部分補修で雨漏りを止められるケースは多くあります。ただし屋根全体も同じだけ年数が経っていますので、将来的な葺き替えも視野に入れた計画をご提案しています。

Q.予算が限られていても相談できますか?

A.もちろんです。村山瓦では、屋根の状態をきちんとお伝えしたうえで、ご予算に合わせた複数の方法をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

今回の南国市の現場は、築約60年の和型スレート屋根で、雨漏りの根本原因は屋根材の下のルーフィングの破れでした。お客様ご自身で瓦まわりをコーキングされていましたが、表面をふさいでも下の防水シートの破れは直りません。むしろ水の逃げ道をふさいでしまうおそれがあります。

そこで、ご予算も考慮しながら、雨漏り部分のまわりだけルーフィングを取り替える修繕工事をご提案しました。限られたご予算でも、原因そのものに手を入れることで、確実な雨漏り修理につなげることができます。

「天井にシミが出てきた」「自分でコーキングしてしまったけど大丈夫?」「古い屋根だけど、どこから手をつければいいかわからない」――そんなときは、屋根に上がる前に、ぜひ私たちにご相談ください。

南国市・高知市周辺の雨漏り修理・屋根点検は村山瓦へ

村山瓦は、高知で創業70年以上、屋根一筋で地域のお住まいを守ってきた屋根工事店です。
瓦屋根診断技士をはじめとする専門資格を持つ職人が、調査からご提案・施工・アフターフォローまで責任を持って対応いたします。
屋根の状態は無料で点検いたします。雨漏りでお困りの方は、お気軽にご連絡ください。

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