棟瓦の漆喰が剥落
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南国市の現場から|棟瓦の漆喰がはげ落ち赤土が丸見えに。南蛮漆喰での積み替え工事をご提案した理由
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こんにちは。高知市を中心に屋根工事を行っている村山瓦です。ふだんは事務所よりも屋根の上にいる時間の方が長く、今日も南国市のお客様宅で棟(むね)の調査に伺ってきました。今回は、その現場で実際に見た棟瓦の状態と、ご提案させていただいた「南蛮漆喰(なんばんしっくい)」を使った積み替え工事について、現場の目線でお伝えします。
今日の現場:南国市の一軒家、棟瓦の様子を見てほしいというご相談
今日は南国市にある一軒家にお伺いしました。お客様から「屋根の上の方(棟)が何となく傷んでいる気がする」とご相談をいただき、無料点検にお邪魔した形です。実際に脚立をかけてご自宅の棟瓦を近くで確認させていただくと、地上から見ていた印象よりも劣化が進んでいる状態でした。
南国市は高知市に隣接するエリアで、私たちも普段からよく足を運んでいる施工エリアのひとつです。海に近いエリアも山側のエリアもあり、潮風や台風の影響を受けやすい立地も少なくありません。今回のお宅も築年数がそれなりに経過しており、屋根が一度もメンテナンスされていない、いわゆる「新築時のまま」の状態でした。
調査してわかったこと:漆喰がはげ落ち、赤土がむき出しに
実際に棟の状態を確認すると、棟瓦を固定していた漆喰がかなりの範囲ではげ落ち、内部の赤土(葺き土)がむき出しになっている状態でした。指で軽く触れるとポロポロと崩れてくるほどで、粘着力もほとんど残っていません。表面が白っぽくパサついているのではなく、そもそも漆喰自体が消失している状態に近く、現場を見た瞬間に「これは早めに手を打った方がいい」と感じた案件です。
このお宅は昔ながらの工法で、棟瓦の下地に赤土(葺き土)を使って施工されていました。赤土施工は日本瓦の伝統的な工法のひとつですが、経年で乾燥・収縮を繰り返すうちに、隙間ができたり、漆喰との密着力が弱まったりすることがあります。今回も、長年の雨風にさらされたことで漆喰の防水性能が落ち、その下の赤土が直接雨水や外気にさらされる状態になっていました。


そもそも棟瓦の漆喰とは?なぜはがれてしまうのか
屋根の上でよく見かける白っぽい部分、あれが「漆喰」です。棟瓦と棟瓦の間、のし瓦と冠瓦のつなぎ目などに使われており、主な役割は次の2つです。
- 防水:棟の内部(葺き土)に雨水が入り込まないようにフタをする役割
- 固定:瓦同士の隙間を埋め、棟全体の形状を保つ役割
漆喰は常に紫外線・雨・風・気温差にさらされる過酷な環境に置かれています。そのため他の外装材と比べても劣化のスピードが早く、一般的には10年〜20年程度で表面のひび割れや剥がれが出やすいと言われています。とくに、施工時に漆喰を厚く塗りすぎていたり、下地となる葺き土の扱いが十分でなかった場合は、通常よりも早い段階で剥がれが進行してしまうこともあります。
漆喰の剥がれを放置するとどうなるか
「漆喰がはがれているだけ」と軽く考えられがちですが、放置すると次のようなトラブルにつながることがあります。
- 雨水が葺き土に浸透し、内部が常に湿った状態になる
- 棟瓦がズレる・浮く・波打つなど、形が崩れてくる
- 強風時に瓦が飛散するリスクが高まる
- 湿った葺き土に種子が入り込み、棟の上に雑草が生えてくる
- 最終的に雨漏りへと発展する
とくに「棟に雑草が生えている」状態は、内部にそれだけ水分が溜まりやすくなっているサインでもあります。今回のお宅では雑草こそまだ生えていませんでしたが、漆喰がほぼ消失している状態だったため、放置すれば同じ経過をたどっていた可能性が高い現場でした。
今回ご提案した工事:南蛮漆喰を使った棟瓦の積み替え
今回のお宅は、漆喰を上から塗り直す「詰め直し」だけでは根本的な解決にならないと判断し、棟瓦を一度撤去したうえで、南蛮漆喰を使って積み替える工事をご提案しました。
表面の漆喰だけをきれいにしても、内部の赤土がすでに傷んでいる状態では、数年後にまた同じ症状が出てくる可能性が高くなります。私たちは現場で「今だけ直ればいい」ではなく、「次のメンテナンスまでできるだけ長く安心して過ごしていただく」ことを大切にしているため、今回のような状態であれば積み替えをおすすめすることが多いです。
赤土(葺き土)施工と南蛮漆喰、何が違うのか
昔ながらの棟瓦は「葺き土(赤土)+漆喰」の組み合わせで作られているものが多く、これは日本瓦の伝統的な工法です。ただ、葺き土は乾燥・収縮しやすく、経年で密着力が落ちていくという弱点があります。
一方、南蛮漆喰は、葺き土と漆喰、両方の役割を一体化させた高耐久の建材です。土台形成と防水を一つの材料でまかなえるため、施工後の一体感が強く、表面だけがポロポロとはがれ落ちるようなことが起こりにくいのが特徴です。近年の棟の積み替え工事では、この南蛮漆喰を使うケースが主流になってきています。
もちろん、南蛮漆喰を使えば「今後一切メンテナンスが不要」というわけではありません。どんな屋根材・工法にも寿命はあります。ただ、赤土だけの施工と比べると耐久性・防水性のバランスに優れており、次回のメンテナンス周期を延ばせる可能性が高い工法だと考えています。
積み替え工事のおおまかな流れ
- 既存の棟瓦を撤去:内部の状態(葺き土や下地)を実際に目で確認します。
- 下地の調整:劣化した葺き土を取り除き、必要に応じて土台を整えます。
- 南蛮漆喰で土台を形成:防水性・固定力の高い土台を新たに作ります。
- のし瓦・冠瓦の積み直し:銅線やステンレス線でしっかり固定しながら積み上げます。
- 仕上げの漆喰施工:見た目と防水性を整えて完成です。
屋根の大きさや棟の長さによって工期は前後しますが、部分的な棟の積み替えであれば数日〜1週間程度で完了することが多い工事です。
気になる費用の目安
棟瓦の補修は、症状によって工事の内容と費用が大きく変わります。あくまで一般的な目安としてご参考ください。
- 漆喰の詰め直しのみ:表面の劣化が中心で、内部がまだしっかりしている場合の補修
- 棟瓦の積み替え(取り直し):内部の葺き土まで劣化が進んでいる場合の根本改修。今回のお宅はこちらに該当します
積み替えは詰め直しに比べて費用は上がりますが、棟を一度分解して内部から作り直すため、耐久性の面では大きく安心感が変わってきます。正確な金額は棟の長さ・形状・使用する瓦の種類によって変動するため、現地調査のうえでお見積もりを出すのが確実です。当社では調査・お見積もりは無料で承っております。
ご自宅でできるセルフチェック
屋根に上がるのは大変危険ですので絶対におやめください。地上から見える範囲で、次のような症状がないか確認してみてください。
- 棟の周辺に白い塊(漆喰の破片)が落ちている
- 棟瓦が波打って見える、一部が傾いている
- 棟の上に草やコケのようなものが見える
- 強風や台風のあとに屋根の見た目が変わった気がする
ひとつでも当てはまる場合は、早めの点検をおすすめします。少しの劣化のうちに手を入れる方が、結果として費用も抑えられるケースがほとんどです。
まとめ
今回の南国市の現場では、棟瓦の漆喰がはがれ落ち、下地の赤土がむき出しになっている状態を確認しました。表面だけの補修ではなく、内部から作り直す「南蛮漆喰での棟瓦積み替え」をご提案させていただいたのは、少しでも長く安心して屋根を守っていただきたいという思いからです。
屋根の状態は、実際に近くで見てみないと分からないことがほとんどです。「うちの棟は大丈夫だろうか」と気になった方は、無料点検だけでもお気軽にご相談ください。




