軒先雀口漆喰の落下
- 代表村山の現場ブログ
高知市で軒先漆喰が落下!築23年のお宅で見つけた「雀口」の弱点と板金でのご提案
村山瓦です。先日、高知市のお客様より「屋根の下に白いものがたくさん落ちている」とご連絡をいただき、現場に急行しました。調べてみると、軒先の「雀口(すずめぐち)」という部分の漆喰が崩れて落下していたことが分かりました。今回は、その日の現場の様子と、そこから見えてきた雀口という部位の弱点、そして私たちがご提案した板金による対策について、現場目線でまとめます。
現場から:高知市「軒先の白い塊」通報の一日
その日は朝からお客様のお電話でスタートしました。「庭先に白い塊のようなものがいくつも落ちていて、上を見ても何が起きているのか分からない」というご相談です。実際に伺ってみると、屋根の軒先、雨樋のちょうど裏側あたりから、ポロポロと崩れた白い破片が落ちていました。
この手のご相談は決して珍しいものではありません。雀口は雨樋の陰に隠れて普段はまったく目に入らない場所なので、劣化が進んでも気づかれにくく、こうして破片が地面に落ちて初めて「あれ?」と気づかれる方がほとんどです。
雀口ってどこ?屋根のプロが説明します
「雀口」とは、瓦屋根の一番軒先側にできる、瓦の裏面と鼻隠し板(軒先の板)との間の隙間のことです。和瓦は表面に山と谷の波型があるため、軒先に並べたときにその山の部分がどうしても浮き、鼻隠しとの間に小さな口が開いてしまいます。この隙間にスズメが入り込んで巣を作ってしまうことがあったことから、この名前が付いたと言われています。
放っておくとスズメだけでなく、コウモリや蜂、小さな害虫のすみかになってしまうこともあります。また瓦の下にはもともと葺き土が使われていることが多く、雀口が塞がれていないと、そこから雨水が入り込んだり、葺き土が流れ出してしまったりする心配も出てきます。だからこそ昔から、この隙間には漆喰やモルタルを詰めて塞ぐのが一般的な施工方法とされてきました。
現地調査でわかったこと(築23年・過去のコーキング跡)
今回のお宅は築23年ということでした。屋根に上げていただき、脚立と軒先まわりから確認したところ、雀口部分の漆喰がボロボロと崩れて落ちている状態を確認しました。よく見ると、以前どこかの業者さんがこの部分をコーキング材で塞いだ痕跡も残っていました。応急処置として一度は対応されていたようですが、そのコーキングも劣化し、奥にあった漆喰ごと崩れてしまったようです。
築20年を超えるお住まいでこうしたご相談をいただくことは、現場に出ているとよくあります。漆喰そのものの寿命に加え、以前の補修が経年で効かなくなるタイミングが重なりやすいためです。

なぜ雀口の漆喰は何度も同じように崩れるのか
ここが今回、一番お伝えしたいポイントです。漆喰は紫外線や雨風にさらされ続ける軒先という場所柄、年数が経つにつれて表面から傷み、ひび割れて欠けていきます。そしてやっかいなことに、一度こうして劣化が進んだ漆喰や下地の上に、新しい漆喰を塗り足しても、なかなかしっかりと密着してくれません。
つまり「今崩れている漆喰を、また新しい漆喰で詰め直す」というやり方は、その場しのぎにはなっても、数年後にはまた同じ現象を繰り返す可能性が高いということです。今回のお宅もまさにこの状態で、下地が弱っているため、漆喰が付きにくくなっていました。
「コーキングで塞ぐ」補修が長持ちしなかった理由
今回見つかったコーキングの補修跡についても触れておきます。コーキング材はゴムのような弾力を持つ樹脂製の材料で、隙間を素早く塞げる手軽さから応急処置としてよく使われます。ただし、紫外線や気温差による伸縮を長年受け続けると、次第にひび割れたり、痩せて隙間ができたりしてしまう性質があります。
今回の現場でも、コーキングが劣化して隙間が再びできあがり、その奥の漆喰まで一緒にボロボロと崩れてしまったと考えられます。コーキングは万能ではなく、「その場の隙間を一時的にふさぐ」ための材料だと捉えておくのが安全です。
村山瓦の提案:漆喰の詰め直しではなく板金で囲う
以上を踏まえ、今回のお客様には雀口を板金で囲ってしまう工事をご提案しました。理由は、既に一度劣化している下地に漆喰を重ねても密着しにくく、数年後にまた同じ症状が出る可能性が高いためです。
板金で雀口全体を覆ってしまえば、紫外線や雨水が直接あたりにくくなり、漆喰のように経年でポロポロと崩れ落ちる心配がぐっと減ります。見た目もすっきりし、隙間からの小動物や虫の侵入対策にもなります。屋根の形状や瓦の種類によって板金の納め方は変わるため、現場ごとに合わせて加工していく工事になります。
漆喰補修と板金化、どちらを選ぶべきか
どちらが絶対に正解ということではなく、屋根の状態によって向き不向きがあります。
- 漆喰の詰め直しが向いているケース:下地の状態が比較的良く、劣化がまだ軽度な場合
- 板金化が向いているケース:下地が弱り漆喰が付きにくくなっている、過去に補修した跡がある、繰り返し同じ症状が出ている場合
- 板金化のメリット:耐久性が高く、経年で崩れ落ちる心配が少ない/隙間なく仕上がるため害虫・小動物対策になる
- 板金化の注意点:雨樋を一度外して施工することが多く、軒先の位置や高さによっては足場が必要になる場合がある
屋根塗装や瓦の葺き替えなど、他の工事をすでに検討されている場合は、同じタイミングで雀口の板金化も済ませてしまうと、足場代などを含めて効率よく施工できます。
ご自宅の雀口、地上からチェックできます
雀口は見えにくい場所ですが、地上からでも異変に気づけるポイントがあります。
- 庭先や軒下に白い塊(漆喰のかけら)が落ちていないか
- 雨樋の裏側あたりに黒ずみや欠けが見えないか
- 軒先まわりで蜂や小動物の出入りを見かけたことがないか
- 過去にコーキングなどで補修した跡が浮いたり黒ずんだりしていないか
※屋根に上っての確認はとても危険です。あくまで地上から見える範囲にとどめ、気になる点があれば無理をせずご相談ください。
まとめ
雀口の漆喰は、雨樋の裏に隠れて普段は目に入らない場所ですが、劣化が進むとポロポロと崩れ落ち、今回のように「気づいたら庭に落ちていた」という形で発覚することが多い部分です。特に築20年を超えるお住まいでは、漆喰そのものの寿命や、以前の補修(コーキングなど)の劣化が重なりやすく、注意が必要です。
一度崩れた漆喰を同じ漆喰で詰め直すだけでは、また数年後に同じ現象が起きることがあります。下地の状態によっては、板金で囲ってしまう方法も根本対策のひとつとしてご検討いただければと思います。
無料点検のご案内
村山瓦では、高知市を中心に屋根の無料点検を行っております。「庭に白いものが落ちていた」「雨樋の裏側が気になる」「以前コーキングで補修したことがあり心配」など、気になる点があればお気軽にご相談ください。現場を実際に確認したうえで、最適な方法をご提案いたします。
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