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海風の影響が影響していました

  • 代表村山の現場ブログ

軒樋の受け金具が錆びて折れていた現場から|海沿い住宅で起きていた塩害と経年劣化のダブルパンチ

皆さんこんにちは、高知市で屋根一筋70年以上、村山瓦の代表・村山です。
今日は海沿いの地域のお宅にお伺いした際、軒樋(のきどい)を受けている金具が根元から錆びて折れてしまっているのを発見しました。パッと見ただけでは気づきにくい場所なのですが、実際に近づいて触ってみると「あれ、これは危ないな」とすぐに分かる状態でした。今回は、この現場での発見から調査、応急処置、そしてご提案までの流れを、現場の職人目線でありのままにお伝えしたいと思います。

1. 今日の現場:軒樋の受け金具が折れていた

お客様からのご相談は「樋のあたりで何か音がする気がする」「雨が降るとどこかから水がポタポタ落ちている」という、ちょっとした違和感からのお問い合わせでした。実際に現地に伺い、軒先を見上げてみると、軒樋を下から支えている受け金具の一つが根元からポキッと折れて、樋自体が少し傾いてしまっている状態でした。

受け金具というのは、軒樋を軒先の下から支えている金属製の部品のことです。普段はあまり意識されない部分ですが、樋一本の重さ、そして雨が降ったときに流れる水の重さをずっと支え続けている、地味ながらとても大事な役割を持っています。この金具が一箇所でも折れると、樋全体のバランスが崩れて、水がうまく流れず溢れたり、樋そのものが外れて落下してしまうこともあります。

2. 調査してわかったこと(塩害と経年劣化の重なり)

折れた金具をよく見てみると、表面が真っ赤に錆びて、断面はもうスカスカの状態でした。この地域は海からそう遠くないところにあり、日常的に潮風(塩分を含んだ風)が吹き付けます。潮風に含まれる塩分は、鉄部に付着すると水分と結びついて酸化を早め、通常よりも早いスピードで錆を進行させる性質があります。海沿いの住宅では、屋根や外壁だけでなく、こうした細かな金物にも同じように塩害の影響が出やすいというのが、現場でいつも実感するところです。

さらに今回のお宅は、軒樋そのものにも経年による歪みが見られました。長年の紫外線や気温差による伸縮を繰り返すうちに、樋が少しずつたわんだり波打ったりしてくることがあります。この歪みによって受け金具にかかる負担が均等でなくなり、一部の金具に集中的に力がかかっていたことも、今回折れてしまった一因と考えられます。つまり、「塩害による金具の腐食」と「樋自体の経年劣化」がちょうど重なってしまったタイミングだったということです。現場では、こうした複数の劣化要因が同時に進んでいるケースが実は珍しくありません。

3. 受け金具が折れると何が起こる?(放置の危険性)

受け金具の破損は、見た目以上に注意が必要なトラブルです。放置した場合に考えられる主なリスクを整理してみます。

  • 雨樋の脱落・落下:支えを失った部分に重みが集中し、強風時や大雨時に樋ごと外れて落下する危険があります。歩行者や駐車中の車への被害につながることもあります。
  • 雨水があふれて外壁・基礎を傷める:樋が傾くと本来の勾配で水が流れなくなり、雨水が軒先からあふれ出します。これが外壁の汚れや、建物の基礎周りの土台を傷める原因になることがあります。
  • 他の金具への負担増:一箇所が折れると、その分の重さが隣の金具にかかります。連鎖的に他の金具の劣化・破損を早めてしまうこともあります。

「樋くらい」と軽く見られがちですが、住まいを雨から守る大切な設備です。異音や水漏れのサインを見つけたら、早めに点検することをおすすめします。

4. 軒樋の受け金具の種類とステンレス製をおすすめする理由

軒樋の金具には、大きく分けて樋を下から支える「受け金具」と、上から吊るす「吊り金具」の2タイプがあります。取り付ける壁面の角度や軒の出寸法、屋根の納まりなどによって最適なタイプが変わり、メーカーごとにも複数の種類が用意されています。素材については、主に次の2種類が使われます。

  • 鉄(スチール)製:コストを抑えられるのがメリットですが、表面のメッキや塗装が劣化すると急速に錆が進みやすく、特に海沿いや潮風の当たりやすい立地では寿命が短くなる傾向があります。
  • ステンレス製:鉄に比べて塩分や湿気による腐食に強く、潮風の影響を受けやすい地域でも長期間安定して樋を支えられます。初期費用はやや上がりますが、交換の頻度を減らせる分、トータルでは合理的な選択になるケースが多いです。

海沿いの住宅では、屋根材や外壁材だけでなく、こうした金物ひとつひとつの素材選びが建物の寿命に直結します。「安さ」だけで選ぶのではなく、立地条件に合わせて素材を選ぶという視点は、専門店として現場で強くお伝えしたいポイントです。

5. 今回の応急処置と、時期を見た本格提案

今回のお宅では、雨漏りや落下の危険が差し迫っていたため、まずは鉄製の受け金具による簡易的な応急処置で樋を仮止めし、水の流れを正常な状態に戻しました。応急処置とはいえ、その日のうちに危険な状態を解消できたことで、お客様にも一安心していただけました。

ただし、これはあくまで応急対応です。今回の原因が塩害による腐食であることを踏まえ、村山瓦としては次のようなご提案をさせていただきました。

  1. 時期を見て受け金具をステンレス製に付け替える:塩害に強い素材に切り替えることで、同じ場所での再発を防ぎます。
  2. 軒樋自体の交換もあわせて検討する:経年による歪みが進んでいるため、金具だけでなく樋本体も含めた交換で、支持バランスを根本から整えます。

お客様の状況やご予算に合わせて、応急処置のままご様子を見ていただくか、本格的な工事に進むか、無理のないタイミングをご一緒に考えていくのが村山瓦のやり方です。

6. ご自宅でもできるセルフチェックのポイント

屋根に上っての点検は大変危険ですので絶対におやめください。ただし、地上から見える範囲でも気づけるサインはあります。次のような症状に心当たりがあれば、早めのご相談をおすすめします。

  • 軒樋が波打って見える、一部だけ下がっている
  • 雨が降ると軒先から樋の外側に水があふれている
  • 金具部分に赤茶色の錆やサビ汁のようなシミが見える
  • 強風の後、樋の位置がズレたように感じる
  • 海の近くにお住まいで、樋を交換してから10年以上経過している

特に海沿いにお住まいの方は、内陸部に比べて金物の劣化スピードが早い傾向があります。「まだ大丈夫」と思っていても、内部では錆が進行していることが少なくありませんので、定期的な点検が安心につながります。

7. まとめ

今回の現場は、塩害による受け金具の錆びと、経年劣化による軒樋の歪みが重なって起きたトラブルでした。応急処置で危険な状態はすぐに解消できましたが、根本的な解決のためには、ステンレス製金具への交換や軒樋自体の交換を、時期を見ながら計画的に進めていくことが大切だと感じた現場でした。海沿いの住宅にお住まいの方は、樋のちょっとした違和感も見逃さず、早めに専門店へご相談いただければと思います。

無料点検・お問い合わせのご案内

「うちの樋も錆びていないか心配」「金具が折れているかもしれない」など、気になる症状がございましたら、村山瓦までお気軽にご相談ください。代表の村山が直接現場を拝見し、状況に応じた最適なご提案をいたします。

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