樋の劣化でジョイント部分の破損
- 代表村山の現場ブログ
軒樋のジョイント部分から雨漏り!現場調査でわかった劣化のサインと交換のタイミング
「樋(とい)のあたりから雨漏りしている気がする」というご相談で、今日は現場調査に伺ってきました。 結果からお伝えすると、原因は軒樋(のきどい)のジョイント部分の劣化による割れ。 そしてもうひとつ、現場でよくぶつかる悩ましい壁「廃盤」にも直面しました。 今回は、その調査の様子と、樋のジョイントがなぜ劣化しやすいのか、廃盤になった場合どう考えて提案しているのかを、 現場の実感を交えてお話しします。
今日の現場より|樋からの雨漏りを調査
今日ご依頼いただいたのは、「軒先の樋のあたりから水が垂れてくる」というお問い合わせでした。 雨漏りというと屋根の瓦や板金をまず疑われる方が多いのですが、実際に現場を見てみると、 屋根本体ではなく雨樋(あまどい)まわりが原因になっているケースは決して珍しくありません。 特に雨の日や雨上がりに「特定の場所からだけ水が滴る」というご相談は、樋の不具合が絡んでいることが多い印象です。
現地で確認したところ、屋根材そのものに大きな破損は見当たらず、 軒樋の途中、雨水を横方向に流していく部分に不自然な水の垂れ方が見られました。 こういうときは、まず樋を継いでいる「ジョイント部分」を疑って見ていきます。

原因は軒樋のジョイント部分の割れでした
実際に近づいて確認すると、案の定、軒樋と軒樋をつなぐジョイント部分が経年劣化で割れていました。 パッと見ただけではわかりにくい小さなヒビでしたが、そこから雨水が伝い、 軒下や壁側に水が回り込んで「雨漏りのような症状」として現れていたようです。
樋は屋根の上と違って地上から見上げれば確認できる部分も多いのですが、 ジョイント部分の割れやズレは、双眼鏡やカメラを使わないと発見しづらいことがほとんどです。 「なんとなく水が垂れる」「軒下の壁が黒ずんできた」という段階で気づいていただけると、 被害が大きくなる前に対応できるケースが多くなります。
なぜジョイント部分は劣化しやすいのか(専門知識)
軒樋のジョイント部分は、樋本体と比べて劣化のスピードが早い箇所です。理由は主に次の3つです。
- 接着剤やパッキンで固定されている構造上、経年で密着力が落ちやすい
軒樋のジョイントは専用の接着剤で固定されていることが多く、 紫外線や気温差の影響を長年受け続けることで、接着面が硬化・収縮し、隙間やヒビが生じやすくなります。 - 雨水と紫外線が集中的に当たる場所である
ジョイント部分は構造上どうしても水が滞留しやすく、樹脂製の樋であれば紫外線劣化も進みやすいポイントです。 一般部分より先に傷むのは、ある意味で自然な現象ともいえます。 - 継ぎ目である以上、単体パーツより強度的に弱い
雨樋は一本の長いパーツでできているわけではなく、複数の部材をつないで軒先の形状に合わせています。 接続部分は構造上どうしても本体より弱くなりやすく、台風などの強風・積雪の重みでダメージが蓄積することもあります。
軽度なジョイント割れであれば、その部分の部材だけを新しいものに交換して修理できるケースも多くあります。 今回のケースも、本来ならジョイント交換だけで修理が完了する見込みでした。
「軒樋が廃盤」というよくある壁
ところが調査を進める中で、もうひとつの問題にぶつかりました。 今回使われていた軒樋の型番がすでに廃盤(生産終了)になっており、ジョイント部材だけを取り寄せることができない状態だったのです。
雨樋はメーカーごとにサイズや形状の規格があり、同じメーカー・同じ型番でなければ基本的にはうまく接合できません。 数ミリのサイズ違いでも、隙間ができて再び雨水が漏れる原因になってしまいます。 屋根材と同じで、雨樋も数年〜十数年単位でモデルチェンジが行われるため、 築年数がある程度経ったお住まいでは「部分交換をしたくても、その部材がもう作られていない」という状況によく出会います。
さらに、廃盤品はメーカー在庫があれば取り寄せられる場合もありますが、 在庫がなければ探すこと自体に時間がかかったり、見つかっても輸送コストの方が部材代より高くつくこともあり、 結果として現実的な選択肢にならないことも少なくありません。
今回ご提案した内容
今回のお宅では、ジョイント部分だけの交換修理ができない状況だったため、 軒樋全体の掛け替え(交換)工事をご提案させていただきました。
部分修理に比べると費用も工事範囲も大きくなるため、正直なところご提案する側としても心苦しい部分はあります。 ただ、廃盤品を無理につなぎ合わせて応急処置をしても、別の場所でまた同じ劣化が近い将来に出てくる可能性が高く、 その都度工事を繰り返すよりも、この機会に軒樋全体を新しくした方が結果的に安心で経済的だとお伝えしました。 現在の製品であれば耐候性が向上しているものも多く、次のメンテナンスまでの期間を延ばせるメリットもあります。
お客様にも「そういうことなら仕方ないですね」とご納得いただき、今後、交換のお見積もりを進めていく流れとなりました。
ご自宅でもできるセルフチェック
屋根に上がっての点検は大変危険ですので、必ず専門業者にお任せいただきたいのですが、 地上からでも次のようなサインが見えることがあります。気になる方はぜひチェックしてみてください。
- 雨の日、樋の途中(継ぎ目付近)から水が筋のように垂れている
- 樋の接続部分が波打っている、ズレている、隙間が見える
- 軒下の壁や基礎あたりに黒ずみ・水シミができている
- 樋の一部が変色していたり、白っぽく粉を吹いたようになっている
- 強風・台風のあとに樋の形が変わった気がする
いずれも「今すぐ雨漏りする」というサインではありませんが、放置すればするほど劣化は進みます。 早めに気づいていただくことが、結果的に工事範囲を小さく抑えることにつながります。
放置するとどうなる?
軒樋のジョイント割れをそのままにしておくと、雨水が正常に排水されず、 軒先・破風板・外壁へと水が回り込みやすくなります。 木部が水を吸い続けると腐食が進み、シロアリ被害につながることもありますし、 壁の内部に水が入り込めば、樋とは関係のない場所での雨漏りとして発覚するケースもあります。
「樋だから大したことはないだろう」と後回しにされがちな部分ですが、 雨漏りの原因を調査していくと、実は樋まわりの劣化が起点になっていた、という現場は非常に多いです。
まとめ
今回の現場は、軒樋のジョイント部分の劣化による割れが雨漏りの原因でした。 本来であればジョイント部分の交換だけで済むケースも多いのですが、 使用している軒樋が廃盤になっていたため、やむを得ず軒樋全体の交換をご提案する結果となりました。
築年数が経ったお住まいほど、こうした「廃盤で部分修理ができない」というケースに直面しやすくなります。 「うちの樋、何年前のものだろう」と気になった方は、被害が広がる前に一度点検を受けておくと安心です。
樋の雨漏り・劣化が気になる方は、無料点検をご利用ください
村山瓦は高知市を拠点に70年以上、地域の屋根・雨樋のお困りごとに対応してきました。 「樋から水が垂れる」「どこから雨漏りしているかわからない」といったご相談も、 現場を数多く見てきた職人が調査し、修理か交換か、費用を抑えられる方法を含めてご提案いたします。 まずはお気軽にお問い合わせください。




