[電話受付]8:00~17:00[定休日]日曜日メール・LINEは24時間受付中!

blog

塗装工事の手抜き工事

  • 代表村山の現場ブログ

しつこい訪問塗装で瓦にひび割れ雨漏りが発生!築40年の屋根で見た「その場しのぎ」の怖さ

高知市を中心に屋根のリフォーム・修理を行っている村山瓦です。
今日も現場を回っていたのですが、久しぶりに「うわ、これはやってしまったな…」と現場で声が出てしまう案件に出会いましたので、皆さんにも共有しておきたいと思います。

今回のテーマは「訪問営業のしつこい塗装業者に根負けして屋根を塗装したら、雨漏りが発生してしまった」というご相談です。実際に現地調査に伺ったところ、その原因は塗装そのものというより、その"下"に隠れていた瓦のひび割れ処理の甘さにありました。築40年以上の瓦屋根だからこそ見えてきた、応急処置とその先の話をまとめます。

現場で実際にあったご相談内容

お客様のお話をうかがうと、飛び込み営業の塗装業者が「ついでなので今なら安くできます」と何度も訪ねてきたそうです。最初はお断りしていたものの、日を変えて何度も訪問され、根負けするような形で屋根の塗装を依頼することになったとのことでした。

工事の最初の過程で高圧洗浄という工程で雨漏りが発生し天井を張り替えました。それから工事は見た目もきれいに仕上がったそうです。ところが、それから今年の長雨でのタイミングで天袋にシミが出始め、ご不安になり、当社にご連絡をいただいた、という流れでした。

なぜ「塗装」で雨漏りが起きてしまったのか

瓦屋根は本来、瓦と瓦の重なり部分に雨水が自然に流れ落ちるための「通り道」がきちんと確保された状態で成り立っています。ところが、下地の状態を十分に確認しないまま塗装だけを行ってしまうと、瓦同士の隙間が塗膜でふさがれ、雨水の逃げ場がなくなってしまうことがあります。

さらに今回のケースでは、単なる塗装ミスだけでなく、その下に隠れていた「ひび割れ瓦の処理」に大きな問題がありました。詳しくは次の章でご説明します。

調査で分かったこと|ひび割れ瓦をコーキングだけで隠していた

現地で瓦を一枚一枚丁寧に確認したところ、複数箇所でひび割れが見つかりました。本来であれば、ひびの入った瓦は交換するか、周辺の状態次第では葺き直し・葺き替えを検討すべき状態です。しかし実際には、その塗装業者はひび割れた瓦を交換することなく、ひび割れ部分の上からコーキング材を塗って、そのまま屋根全体を塗装してしまっていたのです。

つまり、パッと見た目には「きれいに塗り直された屋根」に見えても、内部では雨水の侵入経路がふさがれないまま残っていた、という状態でした。これでは雨漏りが再発するのも時間の問題だったといえます。

コーキングだけの補修が危険な理由(専門家の視点から)

コーキング材そのものが悪いわけではありません。使い方や施工箇所を誤ると、かえって雨漏りを悪化させてしまうという点が問題なのです。屋根修理の現場でよく見られる注意点を整理すると、次のようになります。

  • 瓦のひび割れは「隙間」ではなく「破損」:ひび割れは瓦自体の強度が失われているサインです。表面をコーキングでふさいでも、瓦の内部まで水が回り込めば強度低下は進行し、割れが広がる可能性があります。
  • 雨の通り道をふさいでしまうリスク:瓦屋根は水の流れを計算して設計されているため、隙間を安易に埋めてしまうと、行き場を失った雨水が別の弱い箇所から侵入してしまうことがあります。
  • 湿気がこもり、下地の劣化を早める:表面をふさいでしまうことで屋根内部の湿気が抜けにくくなり、野地板や防水紙といった下地材の傷みを早めてしまうケースもあります。
  • あくまで応急処置であるという認識の欠如:コーキングは本来、一時的な止水処置として使われることが多い材料です。それを恒久的な補修として扱ってしまうと、数年後により大掛かりな工事が必要になることも珍しくありません。

今回のケースは、まさにこの「応急処置を本工事として仕上げてしまった」典型的な例だったといえるでしょう。

築40年でも瓦同士がつぶれていなかった「不幸中の幸い」

今回のお宅は築40年以上ということで、正直なところ現地に伺うまでは瓦同士の重なり部分が経年でかなり詰まってしまっているのではと心配していました。しかし実際に確認してみると、瓦同士の隙間は塗装によって完全にはつぶされておらず、水の通り道がある程度残っている状態でした。これは不幸中の幸いといえます。

この状態であれば、屋根全体をすぐに大掛かりに葺き替えなくても、ひび割れ箇所を中心とした部分的な補修で雨漏りを止められる可能性が十分にあります。現場を見ないまま「古いから全面リフォームしかない」と決めつけるのではなく、状態に応じた適切な提案をすることが、無駄な費用負担をお客様にかけないためにも重要だと改めて感じた現場でした。

現場で提案した2つの応急・改善プラン

今回のお客様には、状況に応じて選んでいただけるよう、次の2つの方向性をご提案しました。

  1. ひび割れ瓦の交換による応急補修
    破損している瓦のみを新しいものに交換し、雨水の侵入経路を根本的に断つ方法です。屋根全体の下地に大きな劣化が見られない場合は、この方法で費用を抑えながら雨漏りを止めることができます。
  2. 葺き替え工事の検討
    築40年以上経過していることを踏まえ、瓦の下にある防水紙(ルーフィング)や野地板の劣化状況によっては、この機会に葺き替え工事を行い、屋根全体の防水性能を新築時に近い状態まで引き上げるというご提案です。

どちらが適しているかは、屋根の上だけでなく天井裏や下地の状態まで確認したうえで判断する必要があります。見た目の塗装がきれいでも、中身の状態は屋根に上がって直接見なければ分からないというのが、長年現場に出てきた実感です。

訪問販売の塗装業者とのトラブルを防ぐためのポイント

今回のようなケースは、決して珍しい話ではありません。屋根のリフォーム現場で数多くのご相談をお受けしてきた中で、ご自宅を守るために意識していただきたいポイントをまとめました。

  • その場での即決・即契約は避け、一度持ち帰って検討する時間を作る
  • 「今だけ」「近所で工事しているついで」といった急かす言葉には注意する
  • ひび割れや劣化を指摘された場合は、写真や動画で実際の状態を見せてもらう
  • 塗装だけで済ませてよい状態なのか、瓦自体の交換や下地の補修が必要なのか、複数の業者に見てもらう
  • 屋根工事の専門資格(瓦屋根診断技士など)を持つ職人が在籍しているかを確認する

特に瓦屋根は、外壁塗装とは構造も工法もまったく異なります。塗装を専門とする業者がそのまま瓦の補修まで手掛けているケースでは、今回のように本来必要な処置が省略されてしまうこともあるため、注意が必要です。

まとめ

今回の現場は、「塗ったのに雨漏りした」という一見不思議な現象の裏に、瓦のひび割れをコーキングだけでごまかしてしまうという、屋根の専門知識を持たない業者による施工が隠れていたケースでした。築40年という年数を経てもなお瓦同士の隙間が守られていたことで、大掛かりな工事をせずに済む可能性も見えてきましたが、これは決して「運が良かった」で終わらせてよい話ではありません。

屋根は普段なかなか自分の目で確認できない場所だからこそ、少しでも気になる症状があれば、早めに専門の職人による点検を受けることをおすすめします。

屋根の無料点検・お問い合わせはこちら

「うちも塗装をすすめられているけれど大丈夫か不安」「雨漏りかもしれないシミが天井にある」といったお悩みがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。高知県高知市を中心に、屋根一筋70年以上の経験を持つ職人が現地を拝見し、状態に応じた適切な補修方法をご提案いたします。

お電話でのお問い合わせ
088-882-2339(電話受付 8:00~17:00/定休日 日曜日)

WEBからのお問い合わせ
お問い合わせフォームはこちら