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割れた桟瓦は実は廃盤のセメント瓦でした

  • 代表村山の現場ブログ

高知市で雨漏り相談|割れた桟瓦は実は廃盤のセメント瓦でした【現場レポート】

皆さんこんにちは、村山瓦です。
今回は、先日高知市で対応させていただいた雨漏り調査の現場から、実際にあったやり取りをそのままレポートします。「桟瓦(さんがわら)が割れていた」というよくあるようで実は厄介なケースでしたので、同じように瓦の割れやセメント瓦のお家にお住まいの方にはぜひ読んでいただきたい内容です。

高知市からの「雨漏りを見てほしい」というご相談

「天井にシミができてきて、雨の日になると気になる音がする」――高知市にお住まいのお客様から、そんなご相談のお電話をいただいたのは先日のことです。築年数を伺うと、建てられてからかなり経っているとのこと。電話口でお話を伺っている段階で、正直「これは瓦か棟まわりに何かしらの不具合が起きているな」という予感はありました。とはいえ、雨漏りの原因は現地を見てみないことには分かりません。屋根の上のことは、実際に登って自分の目で確認するのが一番の近道です。ご都合を伺い、その日のうちに現場へ向かいました。

現場調査で見つけた桟瓦の割れ

お宅に到着し、まずは天井のシミの位置や雨漏りのタイミングなど、お客様からできる限り詳しくお話を伺いました。雨漏りは「シミの真上に原因がある」とは限らず、屋根の上を雨水が伝って離れた場所から侵入してくることも多いため、聞き取りはとても大切な工程です。

その後、屋根に上がって全体をチェックしていくと、雨水の侵入経路になっていそうな箇所に、桟瓦の割れを見つけました。桟瓦とは、屋根の大部分を覆っている一般的な平の瓦のことで、屋根面積の中で最も枚数が多く使われている瓦です。ここにヒビや欠けが入ると、重なり部分から雨水が入り込みやすくなり、下地の防水紙が傷んでいる場合はそのまま雨漏りへとつながってしまいます。

指で押すと簡単に欠けてしまうほど、瓦自体がもろくなっている様子でした。見た目は瓦らしい形をしていましたが、触った感触や割れ方から「これは焼き物の瓦じゃないな」とすぐに分かりました。

「このセメント瓦、実は廃盤なんです」

よく見ると、この瓦はセメント瓦でした。セメント瓦は、セメントと砂・砂利を型に流し込んで成形する瓦で、粘土を焼いて作る日本瓦(陶器瓦・いぶし瓦)とは製法がまったく異なります。今回の瓦を詳しく確認したところ、セメントと砂・砂利の配合バランスがあまり良くない製品で、すでにメーカーで生産が終了している「廃盤品」であることが分かりました。

配合バランスの悪いセメント瓦は、経年で瓦自体の強度が落ちやすく、今回のように踏んだり物が当たったりしなくても、自然にヒビが入ってしまうことがあります。廃盤品となると、まったく同じ瓦を仕入れて交換することはできません。現場でこの状況に直面すると、「同じ瓦がない以上、どう納得のいく形で直すか」を考える必要が出てきます。

ご提案したのは“差し替え工事”

幸い今回は、形状やサイズが近い別の瓦で代用できる状態でしたので、割れた桟瓦だけをその瓦に差し替える「部分差し替え工事」をご提案しました。屋根全体を葺き替えるとなると大きな費用と工期がかかりますが、雨漏りの原因となっている箇所がピンポイントで分かっている場合は、必要な範囲だけを直すことで費用を抑えながら雨漏りを止めることができます。もちろん、周囲の瓦の状態やセメント瓦全体の劣化度合いによっては、部分補修では対応しきれず、葺き替えをおすすめするケースもあります。今回は幸いにも被害が限定的でしたので、差し替えでの対応が可能とご説明し、お客様にも安心していただけました。

そもそもセメント瓦とはどんな瓦?

ここで少し専門的な話をしておきます。セメント瓦は昭和30〜50年代頃に多く普及した瓦で、粘土瓦に比べて安価に大量生産できることから、当時多くの住宅で採用されました。表面に塗装を施して色や質感を仕上げているのが特徴で、パッと見では日本瓦と見分けがつきにくいこともあります。

一方で、以下のようなデメリットも知られています。

  • 粘土瓦のように「焼き締める」工程がないため、経年で表面の塗膜が劣化すると、そこから水を吸いやすくなる
  • 凍害(水分を含んだ状態での凍結・融解の繰り返し)によってひび割れが起きやすい
  • 約10〜15年ごとに塗装によるメンテナンスが必要
  • メーカーによって製造が終了している商品が多く、部分交換の際に同一製品が手に入らないことが多い

なぜセメント瓦は廃盤になりやすいのか

セメント瓦は現在、新築での採用がほとんどなくなり、多くのメーカーが製造から撤退・縮小しています。その背景には、粘土瓦や金属屋根材への需要シフト、塗装メンテナンスの手間、そして製品ごとの品質・配合基準にばらつきがあったことなどが挙げられます。今回のように「セメントと砂・砂利の配合が悪い」製品も実際に流通していたため、同じ屋根の中でも劣化の進み方に差が出ることも珍しくありません。廃盤瓦が使われているお宅では、いざという時に同じ瓦が手に入らないという前提で、早めに点検・補修の計画を立てておくことが安心につながります。

ご自宅でできるセルフチェック

屋根に登っての確認は転落の危険があるため絶対に避けていただきたいのですが、地上や2階の窓からでも気づけるサインがあります。

  • 瓦の色があせている、または表面がチョーク状に粉を吹いている
  • 瓦の一部が欠けている、割れているように見える
  • 雨の日や雨上がりに天井にシミが出る
  • 築30年以上で、これまで一度も屋根のメンテナンスをしていない

思い当たる点があれば、悪化する前の早めの点検をおすすめします。

まとめ

今回は、高知市での雨漏り調査で桟瓦の割れを発見し、それが廃盤になったセメント瓦だったというケースをご紹介しました。瓦の割れは小さく見えても、雨漏りや下地の傷みにつながる重要なサインです。特にセメント瓦は廃盤品が多く、いざという時の対応に専門的な知識と経験が必要になります。「同じ瓦がないから直せない」ということはほとんどなく、状態に応じた適切な代替案をご提案できますので、まずは現状を正しく把握することが大切です。

無料点検のご案内

村山瓦では、屋根の状態を無料で点検いたします。「雨漏りしている気がする」「瓦の一部が割れているかも」「うちの瓦がセメント瓦かどうか知りたい」など、気になる点があればお気軽にご相談ください。創業70年以上、施工実績10,000件以上の経験をもとに、現場を見た上で最適な工事方法をご提案いたします。

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